母子感染
母子感染
母体の病気が胎盤などを通して、胎児に感染することを言います。垂直感染ともいいますが、病気以外にも薬物など胎児に影響するものもあり注意が必要です。
以下に胎児に障害を起す母子感染を示します。
≪梅毒≫
妊娠16~20週以降の梅毒の原因菌による胎盤感染により、流産、死産および重篤な障害を子供にきたします。妊娠中に正しく診断できず、治療をタイミングを失すると先天性梅毒児が出生します。
≪サイトメガロウイルス≫
サイトメガロウイルスの先天感染はすべての新生児のうち0.5~2.0%に認められます。先天感染の多くは無症状ですが、約5%い角膜結膜炎、皮膚水泡、肝脾腫などの状態が認められます。
また、出生時無症状ですが乳児期以降に難聴や学習困難などの症状を示すことが5~17%存在することが報告されており、成長過程での注意深い観察が必要です。
わが国では、妊婦はすでにその90%以上が抗体陽性であり、抗体陰性は約6%ほどしかいないといわれています。この妊婦が唾液あるいは精液を介して感染を受けると、先ほどのような症状を持った子供が生まれる可能性があります。
≪トキソプラズマ≫
protazoa Toxoplasma gondiiによる感染症で、ペットの猫や生肉(加熱が不十分な肉)の摂取により初感染を受けた妊婦の約30%余りの胎児に感染を認め、発症する子供は11~15%といわれています。
脈絡網膜炎、水頭症、などの症状が認められるのが特徴です。新生児期には症状がなく2~7ヶ月後、遅くは成人になってから脈絡結膜炎、けいれん、脳内石灰化などを呈する不顕性感染もあり注意が必要です。
≪単純ヘルペスウイルス≫
単純ヘルペスウイルスの胎内感染による胎児の奇形は非常にまれといわれています。産道感染である新生児ヘルペスについては、帝王切開分娩という対策があるにもかかわらず、近年増加傾向であり、注意が必要です。