予防接種を受けるのに注意が要る子供
接種時に注意が必要な子供
予防接種を受けるときに、注意を要する病気や状態があるもので、何らかの病気、体質を有する子供が含まれます。この中には、状況によっては接種することが可能なものがあり、予診時の健康状態を考慮して、あらかじめ薬を投与したりなどの処置を行ったうえで接種するなどの対策をとります。
≪心臓血管系、腎、肝などの病気や発育障害のある子供など≫
これは主として慢性の病気にかかっている場合であり、これらの病気の治療中の場合は感染症にかかった場合、治療中の病気が重篤になる場合が多いため、予防接種を必要とします。この場合、主治医の意見や、保護者と相談の上接種の可否を判断します。接種が不適当と考えられるものは以下のようなものがあります。
<心臓血管系疾患>
- 心不全のある子供
- 無酸素発作を繰り返す子供
- 活動性のリウマチ熱、リウマチ性心炎がある子供
- 心筋炎、心膜炎にかかっている子供
- 予後が非常に悪く、現在は良くても余命が短いと判断されるもの
<腎臓疾患>
- 副腎皮質モルモン剤または免疫抑制剤使用中止後6ヶ月以内の子供
- 急性及び慢性腎不全の子供
- 急性期、増悪期及び症状回復後6ヶ月以内の子供
以上のほかネフローゼ症候群についても主治医に相談する必要があります。
<肝臓疾患>
肝機能障害を伴う急性、慢性の肝臓疾患
<発育障害>
発達障害を有する子供が注意が必要になってきます。心身障害者はけいれんの合併しているものが多く、重症心身障害者は施設入所者も多く、予防接種の必要性も高まっています。
これらの子供たちは、一律に接種の対象からはずされていることが多かったですが、必要な予防接種はなるべく受けるようになければなりません。接種基準を以下に示します。
- 日常観察されていない過度の緊張などの症状が現れた場合は、原因が判明するまで予防接種は控える。
- 早朝体温が日常平均値より1℃以上低い場合は接種を控える。
- けいれんの既往があるか、発熱による緊張が高まる症状に麻疹生ワクチンを接種する場合には、接種当日から主治医に相談して抗けいれん剤の服用を行う。
乳児期には、脳性まひや精神薄弱、その他の先天異常の診断が点かない場合があり、これらの子供に予防接種が行われた場合、けいれんを誘発するおそれや、障害発現の時期が不明瞭になり混乱するおそれがあるので、心身の遅れの疑われる乳幼児に対しては接種は控えるほうがいい。
<未熟児>
出生時から合併症のないことを確認の上、一般乳児と同様に接種することを原則とします。ワクチン接種開始時期は、出生後日齢、暦月齢を適用します。しかし、極症未熟児の場合は、接種開始月齢を遅くすることも考慮します。
<HIV感染症>
人免疫不全ウイルス(HIV)感染者及びエイズ患者に対しては、生ポリオワクチンとBCGの接種は行えません。接触機械のある家族への生ワクチンの接種も控える必要があります。
生ワクチンは一般的に近畿ですが、麻疹離間による被害は大きいので、感染者、患者共に、麻疹、風疹生ワクチンは状況に応じて接種可能です。
DPT、日本脳炎、インフルエンザなどの不活性化ワクチンは接種しても問題ありません。
≪過去の接種によりアレルギー症状を呈してたことのある者≫
繰り返し接種を行わなければならないワクチンについての注意事項です。
DPTワクチン、破傷風トキソイド、日本脳炎ワクチンなどは、前回接種後の反応が参考になります。局所症状として発赤、腫れや全身症状として発熱が多いですが、これらはワクチンの直接作用によることが多い。
ワクチン接種によって、アレルギー性反応、高度の局所反応、高熱などの全身症状を示したことのある子供に対しては、以後の同じ種類のワクチンの接種を中止するか、減量接種、予防的薬剤使用などの配慮が必要になってきます。
≪けいれんの既往のある子供≫
健康被害のうちで、最も多いのはけいれんです。接種後にけいれんが起こった場合、それがその後にてんかんになったり、発達の遅れが明らかになったりすることがあり、何年も後の心身障害と接種との因果関係が問題となる場合もあります。
<けいれん既往のある子供>
単なる良性の熱性けいれんが1回だけ起こったと判断される場合、また脳波上の異常を認めない場合には、摂取量を減じたり、発熱に対する予防措置(解熱剤、抗けいれん剤などの使用)を講じた上で接種することができます。一年以上前の1回の熱性けいれんだけであれば、まず問題ないものと考えられます。
<てんかんの既往のある子供>
主治医に相談の上、接種する必要があります。一般的に3年以上発作がなく、脳波上も発作性の異常波が認められない場合には接種しても問題ないものと考えられています。
1年以上発作はないが、最終発作から3年以上経過していない場合(脳波上の異常のある者も含む)には麻疹生ワクチンは注意して接種する必要があります。
何度もけいれんを起す場合、けいれんの原因が不明である場合は、接種を見合わせて経過を観察する必要があります。