発熱
子供は日々成長するため、新陳代謝が盛んであり、子供の体温は大人より0.5~1.0度くらい高いものです。一般的に乳幼児では、37.5度以上ある場合を、発熱があるとしています。
年齢が小さいほど高く、午前より午後のほうが高めで、個人差や季節によっても変化します。元気なときに子供の平熱をチェックしておくことが大切です。また、乳幼児では病気でなくても、着せ過ぎ、暑い部屋や車の中、水分不足、運動、激しく泣いた後には体温は上昇しますので注意が必要です。
| 体温の測定 |
体温を測る場所は、口の中、肛門(直腸)、耳(鼓膜)などがありますが、一般的にはわきの下で測ります。最近は鼓膜温を数秒ではかれる体温計も発売されているので、小さな子供でも簡単に嫌がらずに測ることができるので大変重宝します。
最も正確なのは水銀体温計で10分ほど測定時間がかかりますが、赤ちゃんの場合は短時間ではかれるデジタル電子体温計が良いでしょう。
| 発熱のメリット |
最近やウイルスなどの病原菌が人の体にはいってくると、数種類の発熱物質が作られ発熱します。発熱によって病原菌の増殖が弱められ、また体内の免疫反応などが活発になり、病原菌と戦うのです。発熱は人の体を守る大切な働きと言ってよいでしょう。
| 急な発熱のとき |
子供は何の前触れもなく発熱することが非常に多いものです。また、体温中枢が未熟なため高熱になることもしばしばです。熱があれば食欲も低下し、機嫌も悪くなりがちですが、元気があり、熱だけか、軽い咳や鼻水ぐらいであれば、急を要することはありません。
夜間であれば、救急病院を受診するより一晩様子を見ることもよいでしょう。発熱以外に呼吸困難があったり、唇や爪の色が紫色(チアノーゼ)になったり、嘔吐を繰り返す、意識がはっきりしない場合や、ひきつけが10分以上続く場合には、すぐに診察してもらう必要があります。
| 年齢別の発熱 |
≪3ヶ月児以下の発熱≫
非常に少ないのですが、症状がはっきりしなうえに敗血症、化膿性髄膜炎、尿路感染症などの重症の病気の可能性があります。熱が数日続くようであれば検査と治療が必要になってきます。
≪4~5ヶ月児以上の発熱≫
4ヶ月から10ヶ月ほどで生後初めての発熱の場合は特発性発疹が最も考えられます。発熱以外の症状がなく比較的元気で、約3日間ほど発熱し、熱が下がると体全体に細かい発疹が出ます。5~6ヶ月を過ぎると、母親からもらった免疫がなくなるため、3歳ぐらいまではウイルスによる種々の風邪による発熱が多くなります。
≪3歳児以上の発熱≫
3歳ごろから小学生にかけては、ウイルスによる風邪の次に多いのが、急性扁桃炎による発熱です。これは体が疲れたときなどに細菌で扁桃腺が赤く腫れたり、膿が付いたりします。特に注意が必要な扁桃炎は溶連菌感染症で、のどを非常に痛がります。
≪5歳児以上の発熱≫
注意しなければならないのは、マイコプラズマ肺炎です。発熱の後に咳が強くなってきますが、ある種類の抗生物質を使わないとすぐに熱が下がりません。
≪夏に多い発熱≫
6ヶ月から4歳ぐらいの子供に多く、高熱が1~3日出てのどに口内炎ができるヘルパンギーナがあります。口内炎のために食欲がなくなります。これとよく似たウイルスによる病気で、手足口病でも熱が出ることがあります。
乳児で夜中から朝方にかけて熱が出て、午後から夕方にかけて熱が下がる夏季熱があります。暑い部屋で寝ているときに体温調節が不十分なために起きます。
≪冬に多い発熱≫
冬には熱の出るウイルスによる風邪が多く、インフルエンザは急な高熱で発病します。鼻やのどに綿棒入れて検査できるようになり、すぐに診断がつくようになりました。また、ロタウイルスなどによるウイルス性胃腸炎も嘔吐や下痢のほかに1~2日発熱することがあります。
≪発熱が長期間続く場合≫
注意深い観察が必要で、食欲がなく体力が消耗しているときには、入院jでの検査と治療が望ましいときがあります。
強い咳があれば気管支炎や肺炎が疑われます。
乳幼児で発熱以外の症状があまりない場合は尿路感染症が疑われますので、尿検査が必要になってきます。
抗生物質を使用しても熱が下がらず、扁桃炎や首のリンパ腺が腫れている場合はEBウイルス感染症が考えられます。
乳幼児で目がウサギのように赤く、唇が口紅をつけたように赤く、首のリンパ腺がはれ、手足がしもやけのように赤く腫れたり、発疹が出る場合には川崎病が考えられます。