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はしか(麻疹)

はしか(麻疹)とは?

麻疹ウイルスの感染による病気です。予防接種をしていない幼児がかかることが多いですが、赤ちゃんや学童、あるいは大人になってもかかる場合もあります。
母親から受け継いだはしかの抗体がある赤ちゃんは、生後6ヶ月くらいまでは、かかりにくいとされています。しかし、母親がはしかにかかったことがなく、抗体がない場合には、6ヶ月未満の赤ちゃんもかかる場合があります。
はしかは合併症が起こらずに普通の経過で治っても体力をかなり消耗する病気です。また、熱性けいれん、中耳炎、気管支炎、肺炎、クループなどの合併症を起こすことがあり、特に肺炎は注意が必要です。
このため、予防接種で積極的に予防したい病気の一つですが、残念ながら日本の場合は、接種率が低く国際的にも「はしか輸出国」と非難を受けています。今年も、日本各地の大学などではしかの集団発生があり、休校になったりあるいは、病院での散発的な医療従事者の発生を見て診療に支障をきたしたところもありました。
実際、国内での流行時には年間推計10万~20万人がかかり、うち100人近くがなくなっています。(そのうち約半数が乳幼児です。)小さな子供たちをはしかから守るためにも、はしかを流行させないためにも1歳になったらできるだけ早く麻疹・風疹混合(MR)ワクチンの予防接種を受けることが必要です。

はしかの原因菌

はしか(麻疹)の原因は、麻疹ウイルスに感染することで起こります。咳やくしゃみで飛び散ったウイルスを口から吸い込むことによる飛まつ感染が主ですが、空気感染もあります。飛び散ったウイルスは、室内の温度で少なくとも34時間は生きられるといわれています。また、感染力が非常に強く、家族の誰かがはしかにかかった場合、はしかの抗体がない場合の同居家族の感染率は90%近くになるといわれています。
予防接種をしていない乳幼児の場合は、はしかにかかっている人と接触すると、ほとんどが感染して発祥すると考えていいでしょう。潜伏期間は通常、10日から12日ほどです。

はしか(麻疹)の症状

はしかの症状は大きく2段階に分けられます。病気の始まりは、咳、鼻水など風邪に似た症状ですが、いったん熱が下がった後に、再び熱が急激に上がるという、独特の発熱パターンを示します。高熱とともに発疹が全身に出ます。
際発熱して発疹が出るころが最も症状がきつく、ぐったりして重症感が強くなります。
【始まりの3~5日間】
≪発熱≫
まず、37~38度ぐらいの熱が出ます。この最初の発熱は、コプリック斑が出た後でいったん下がります。(1日ぐらい)
≪咳、くしゃみ、鼻水≫
発熱から少し遅れて、咳、鼻水、くしゃみなど、風邪のような症状が出ます。
≪目の充血≫
目が充血して白目が赤くなります。
≪コプリック斑≫
発熱から2~3日たつと、ほほの内側の粘膜に白いポツポツができます。周囲が赤いと小さな白い斑点で、数個から十数個確認できます。このコプリック斑ははしかの特徴的な症状で、はしかの患者の90%に見られます。
【最発熱から4~5日間】
≪再発熱≫
最初の熱が下がってから1日後ぐらいに、再び急激に熱が上がり、39度~40度の高熱が出ます。この高熱は、発疹が全身に出てから少なくとも2日以内に下がります。
≪咳、目の充血≫
咳や目の充血も強くなります。声がかすれたり苦しそうに咳をします。目やにがいっぱい出ることもあります。
≪発疹≫
再発熱とともに、まず、顔や耳の後ろなどに発疹が出てきます。丸くて赤い発疹で、大きさは4~5ミリほどです。この発疹は2~3日かけて、頭のほうから胸、お腹、背中、そして足先へと全身に広がってゆきます。体全体にたくさんできた発疹は、やがて発疹同士がくっついてゆきます。
発疹の出ている4~5日間が最も症状が強い時期です。ぐったりするなど、見るからに病気が重そうに感じる時期です。最初の症状からここまでは、7~10日間のことが多いようです。
発疹が足先まで広がると、通常は遅くとも2日以内に熱が下がり、徐々に元気になってゆきます。全身に広がった発疹は、赤っぽい色から茶褐色になり、しばらく色が残りますが、1ヶ月ぐらいでこの色も自然に消えてゆきます。はしかの発疹が後になることはありません。

はしか(麻疹)の検査

症状、特にコプリック斑で診断がつくことが多いので、普通は特別な検査を受けることはありません。ただし、最近の二次感染による中耳炎や肺炎などの合併症が起こった場合には、原因菌を特定するために血液検査をしたり、肺炎の場合には胸部X線検査を行うことがあります。

はしか(麻疹)のケア

はしかそのものを治す有効な薬は現在のところありません。咳や鼻水、発熱など、症状に応じて軽くする対症療法が中心になっています。
ぐったりして重症感が強い病気です。体力も落ちるので、家庭では安静を守ることが重要です。脱水になりやすいので水分補給を十分にしてあげましょう。特に乳幼児の赤ちゃんは脱水にすぐになりやすいので注意が必要です。
≪安静≫
体力が消耗しないように安静を守り、できるだけ眠れるように環境を整えてあげましょう。室温が高すぎたり、厚着や布団のかけすぎは帰って体に負担をかけます。室温は適温にして、咳を和らげるためにも加湿器などで湿度を保ちます。家族は禁煙して、部屋の換気にも注意しましょう。
≪発熱のケア≫
熱が高くて、解熱鎮痛薬を処方されている場合は、それを飲ませます。水枕や保冷枕などで体を冷やしてあげます。
≪食事≫
食欲が落ちていることが多いので、欲しがらないときは、無理に食べさせる必要はありません。乳児期の赤ちゃんなら、母乳やミルクを飲めるだけ飲ませてあげます。食べられるようなら消化のよいものを与えましょう。
≪水分補給≫
熱や咳を和らげるために、水分を十分に与えてあげます。母乳、ミルクのほか、乳児用イオン飲料、麦茶、湯冷ましなど、ほしがるものをほしがるだけ飲ませてあげます。
1階にたくさんは飲めないことが多いので、少量ずつ回数多く、まめに与えます。乳児なら氷のかけらを口に含ませてもよいでしょう。
どうやっても飲まない、または何回も嘔吐したり、下痢がひどい、おしっこの量が減ってきた、このような症状が現れたら脱水のために輸液(点滴)が必要な場合があるので、かかりつけのお医者さんに診せましょう。特に赤ちゃんは脱水になりやすいので注意が必要です。
≪緊急に医者に診せるサイン≫
脱水や合併症がなければ、かかりつけ医の指示を守って、自宅で安静にしてあげることがはしかを治す最善の方法です。しかしながら、合併症などを併発する場合もはしかの場合にはあるので以下の場合は、早めに再受診をお勧めします。
熱が1週間以上続く、咳などの症状が長引く、呼吸が苦しそうな場合などは、肺炎を合併している場合があります。とくに、呼吸困難、陥没呼吸(息を吸うときにのどの下のあばら骨との境付近がへこんだりする)がある場合、あるいはけいれんが長引く場合は夜間でも救急車を呼んで、救急病院で見てもらう必要があります。
≪予防接種≫
はしかの予防接種は、麻疹・風疹混合(MR)ワクチンで、1歳になったらなるべく早い時期に接種するようにしましょう。はしかは体への負担が大きいので、ほかの病気の予防接種は、はしかが治ってから1ヶ月以上たってから受けるようにしましょう。

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